2016年2月5日金曜日

キャリアチェンジを目指すMBAホルダーたち!


キャリア・トランジション

MBAを学びに来る人たちは、たいてい働いていた会社を辞めて来なければならない。
私のように自費留学でも休職を認めてくれるような企業も昔に比べれば増えていると思うが、
日本以外の国からの留学生はだいたい9割方、前職を辞めて来ている。

各国から来たクラスメートとキャリアについての話をしてみると、
将来についてどうしたいかについて、だいたい二手にわかれる。

(1)ひとつは、自分が今まで培ってきた専門職を更に発展させるために来る人達。

(2)もう一つは、何だかわからないけど現状のワークスタイルに疑問を抱いて、
      新しい可能性を探しに来てるひと達。

(1)の人たちは、だいたい何が自分に足りないのかを分かって来ているので、
ただそれを補うために来ている。

エンジニアやファイナンシェアが、
人事やプロジェクトマネジメントなどの専門以外の知識を包括的に得ることで、
同じ産業内のもっと統括的な立場の仕事を目指したいというような話が多い。

どちらかというと、30代前半くらいまでの若い世代がこちらのグループかとおもう。

(2)の人たちは(こちらに私は入ると思うが)、
長年同じ産業で専門職を行ってきたが、
ある程度その分野ではやりつくした感があり、昔ほどの情熱が薄らいできて、
とりあえず前職と同じ仕事は、次のキャリアとしてはないかな?
と感じている人が多いので、
MBAで俯瞰的な視野を学びながら、
ワクワクするような次のゴールを見つけに来ている。

新しい分野での起業も念頭に入れて来ている人たちもなかにはいる。

こちらは、年代的には私と同じ40代前後、
またはもっと年配の方々に多くみられる心境なのではないかとおもう。

どちらのグループであっても、皆さん前職から次の新しいチャンスに向けて
移行する時期でもあるので、MBAのプログラムもさることながら、
再就職に向けての学校側のサービスはどれくらい充実しているのか?
というところは入学に際しても気になるところだ。


学校による転職サービスは?

私は休職組なので、あまり気にかけていなかったが、
学校に通ってみていろいろなサービスがあるのを知った。

例えば、入学するとすぐに、
「Career Hub」という就活専門のサイトに自分のアカウントが配られる。
その中で、インターンシップを始め、
学校宛に来る採用情報を検索することができるようになっている。

それ以外に毎月1から2回のペースで、
CV(こちらの履歴書)の書き方やインタビューの模擬練習など、
海外の企業に初めて応募する学生向けの講座も多く開かれている。
これらはすべて無料。

私は、ビジネスのネットワーキングに使われてるLinkedInを
効果的につくる方法の講座に参加したのだが、
プロフェッショナルのためのネットワークなので、
その後のつながりを維持するツールとして非常に役に立っている。

「CareerHub」や講座以外にも、
一対一のカウンセリング、そしてこれも面白いと思うのだが、
MBAの選択科目のひとつにInternational Workplace Practiceといって
実際に企業にインターンシップとして仕事を経験するなど
プログラムの一環として行われるものがある。

こちらは他の科目と同様、有料になるが、
MBAの科目としてもクレジットがもらえるので、勉強しながら就活できるという
一石二鳥のサービスになる。

※→http://www.uow.edu.au/careers/wlp/gwp900/index.html

学校を離れて、皆どのような就活をしているのかというと・・・
インド出身のある女性は、LinkedInを通して
自分の関心あるSNSマーケティングの会社に
Unpaid(無報酬)のインターンシップを得ていた。
午前中は、インターンシップ、
夕方から学校というかたちで通ったのちに、
卒業後は同じ会社に採用が決まった。

フルタイムのMBAでも、週に20時間は働いても良いことになっているので、
彼女のように既に行きたい産業が決まっていて
少しでも早くオーストラリアでの仕事の経験を積みたい人には、
働きながら学ぶという選択肢も有りだとおもう。


ブレーキをかける

ただ、40を過ぎた私のMBAにたいする思いは、第一章でもお話しした通り、
仕事から離れて、ふりかえりの時間をつくることも
目的のひとつなので、ここまで来てあえてまた仕事とは意図的に考えなかった。

仕事をしていると次から次へとタスクに追われながら、
まるで高速道路を突っ走っているような状態になる。

まわりの景色もびゅんびゅんと変わっていくし、いくつものインターチェンジを過ぎて、
目的地に近づいていくという高揚感はあるが、
一度走り出したらブレーキを踏めない恐ろしさがある。

目的地が明確な(1)の人は、走り続けていてもよいかもしれないが、

「ちっと待てよ…今どこにいて、これからどこに行くんだっけ?」

という私のような場合は、スローダウンして、インターチェンジから普通道に降りて、
入り組んだ高速道路の行方や足元の風景をよく確かめる時間が必要になる。

走り続けても、ブレーキがなければ惰性で行くしかないが、
ブレーキがあれば立ち止まって折り返すこともできるし、
行先のバラエティも格段と増えてくるではないか。

あえて仕事から離れて、アカデミックに戻るとは、
ハイスピードでも耐えうる質の高いブレーキを
学びを通して搭載することだと思っている。

そのためには、自分がまず静止する(仕事から離れる)。
静止することでかすんで見えた景色がはっきり見えてくる。
ここが学びの原点だと思う。

INSEADのMBA教授の著書

MBAをやるとビジネスに対してより俯瞰的に
そして複眼的な視野を身につけることができる。

そうなると、多くのひとが、起業など目に見えて大胆なキャリアチェンジをしてみたくなる。

私も始まりの科目を取っているころ、ゴールを正確に設定して、
いつまでに何を達成するか小さなタスクにブレークダウンして、
それに向けて着々と遂行する、というようなSMARTゴールのイメージで
自分の今後のキャリアについても考えてみたりもしていたが、
INSEADのIbarra教授の著書『ワーキング・アイデンティティ』に出逢ってから
その考え方が180度変わってしまった。

MBAこれからの人、最中の人、そして今の仕事に疑問の人に
こちらの動画で、自分の人生やキャリアについてよーく考えてもらいたいと思う。

Seven Lessons About Career Change by Professor Ibarra


引用
Ibarra, H. (2003), Working identity: Unconventional strategies for reinventing your career, Harvard Business Press.